旦那が帰ってきた

　
珍しい人と会ったよ！というのだ。

それは、新婚の時同じ宿舎に入った人だった。
奥様はわたしより若く、ご主人も年下だと思っていた。

あのころの住宅、木造2階建て長屋の汲み取りトイレ。
隙間風どころか、板に穴が開いていて、そこからも光が差し込むのだ。
ドアは、ガラスのガラガラ引き戸で2枚一緒に持ち上げられたら
取り外せて、どろぼうさんもすんなり入れる感じ。
宿舎費は、共益費と合わせて5000円かからないところだった。

それが嫌で、奥様はドアを取替え、雨戸を全部付け替え
たった1年で、さっさと神奈川へ引っ越した。
確か、今は藤沢におうちを建てたと葉書が来ていたこともあった。

しばらく忘れてたけど、そのご主人と乗り合わせたそうで
彼は、船長になってたそうだ。

私は、結婚相手を間違えた！・・・と。（笑）
だって、お給料のさがありすぎである。
たぶん、3桁だよ。